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俺たちのパーティはボス戦後にいつものベルガラックのカジノで遊んでいた。 店内では吟遊詩人の精霊の歌が流れている。ドニの町でよく聞いていたゼシカとの思い出の歌。 当時からゼシカは負けず嫌いな女で、ポーカーなどで対戦をして俺がゼシカに勝つと ゼシカは決まってすねていた。いまもあんまり当時とゼシカの性格は変わらないんだけど そんなある日・・・ ククール「ゼシカ、そろそろ仕込んでいた連金釜の様子を見に行きたいんだけど。」 ゼシカ「あ、あのさ・・・」 ククール「なんだよ、ゼシカ?」 ゼシカ「ククールにあれとってほしいんだけど。」 ゼシカはUFOキャッチャーのホイミスライムのでっかいぬいぐるみを指差して言った。 ククール「ゼシカ~、お前子供じゃないんだから。ぬいぐるみなんていらないだろ。」 ゼシカ「・・・欲しいんだもん。」 ククール「バカ言ってないで、ほらゼシカ行くぞ。」 ゼシカ「・・・」 ゼシカはUFOキャッチャーの前から離れようとしない。まるで親におもちゃをねだる子供ようだ。 ククール「いいかげんにしろよゼシカ。みんな待ってるぜ。」 ゼシカ「あのホイミスライムちゃん、ラスト1個しかないもん。」 ククール「だからなんだよ。」 ゼシカ「ゼシカ、絶対欲しいもん。ククール、お願いとって。」 ククール「馬鹿馬鹿しい・・・俺、帰るから。ゼシカ、じゃあな。」 ゼシカ「・・・やだ。」 俺の腕をゼシカは強く掴んだまま離そうとしない。ゼシカの目は涙で真っ赤になっている。 普段は物をあまり欲しがらないゼシカが泣いちゃうほど、あのホイミスライムを欲しがっている。
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「ククール!アッシと勝負するでがすよ!」 ヤンガスがカード片手に放った一言が、事の発端だった。 後ろに組んだ手に頭をのせ、だらしなく長椅子に寝そべっていたククールは、目の前で鼻息も荒く仁王立ちになっているヤンガスを見上げる。 「いいけどさ。なんか賭けるのか?」 ククールは面倒くさそうに聞いた。 「もちろんでガスッ」 ヤンガスは大きく頷く。 「ククールが勝ったらアッシの所持金なり装備なり、好きなもんを持っていけばいいでがす。アッシが勝ったら…」 目を丸くしているククールを指差し、息巻く。 「そのナマイキで自分勝手な言動を慎み、兄貴に忠誠を誓うでがすよ!」 エイトが慌てて仲裁に入るが、ヤンガスの勢いは止まらない。 「アッシは何としても口の利き方がなってないこの若造をギャフン!と言わせたいんでがす!」 エイトに忠誠を尽くすヤンガスは、日頃からククールの物言いに不満を募らせていた。温厚なエイトは気にしていない様だったが、うっとおしいだのいちいち話し掛けるなだのと口汚いにも程がある、と思っていた。 「イカサマされるわよ?」 横で黙ってやりとりを見ていたゼシカが口をはさんだ。 「ひでーなゼシカ。いくらオレでも、仲間相手にそんなことしないぜ?」 心外そうにゼシカを見上げてククールが言った。 「どーだか」 ゼシカは冷ややかにククールを見た。 ヤンガスは更に語った。 「イカサマを了見に含めて勝負するのがバクチってもんでがすよ。イカサマがあったとしても、それを見抜けば結局アッシの勝ち!それがパルミド男の美学でがす!」 ヤンガスの自信には根拠があった。パルミドに行ったとき、こっそり情報屋に、最新のイカサマ手口を教えてもらっていたのだ。 ゼシカは熱くギャンブル論をぶつヤンガスを呆れた目で見返し肩を竦めた。 「まぁ、好きにしなさいよ。わかんないわ。そんな美学。お風呂入ってこよっと。」 ばかみたい…と思いながら、ゼシカは浴室に向かった。 ゆっくりと湯船につかり、肌の手入れをし、髪を丁寧に拭き、くつろいだ服に着替えて―――1時間も経った頃、ゼシカは部屋に戻って来た。そして目の前の光景に唖然とした。 ヤンガスと、何故かエイトまでもが身ぐるみ剥がされて、ステテコパンツ1枚にされている。 そしてゆうゆうと足を組んで座るククールの足下には、彼等から奪ったであろう戦利品がごっちゃりと積まれていた。 「ゼシカ姉ちゃん……」 ヤンガスが訴えかけるように涙目を向けてくる。 「なんでエイトまで巻き込まれているのよ?」 バカバカしさに気が遠くなりそうなのを堪えてゼシカが呟いた。 エイトはそれに答えず、生暖かく微笑むばかりなので、ヤンガスが代わりに答えた。 「えーとですねぇ、まずアッシの装備やらを全部ククールに巻き上げられちまって、それを取り戻すのに兄貴が代わりに挑んでくれたんでげすが…このありさまで…」 ゼシカは地の底まで届きそうな、ずっしりとしたため息をついた。 へへへ、とバツが悪そうに笑うヤンガスを尻目にククールの正面に座る。 ククールは『オレは悪くないぞ』とばかりに、平然とゼシカを見ている。 「OK。武器と防具だけでも返してもらわなくっちゃね。イカサマはナシよ。ククールともあろう人が女のコ相手にそんな事をするなんて、私は、思わないけどね。」 私は、の部分を特に強調してゼシカが言った。 「お手やわらかに…」 いつもならコテンパンに説教されるパターンなのに。 意外な申し出に苦笑しながら、ククールはカードの束をゼシカに渡した。 フォーカード、ストレートフラッシュ、そして今度は… 「ロ、ロイヤルストレートフラッシュ…。」 ゼシカの見せたカードに、ヤンガスが感嘆の声を上げる。 「すごいでがすよ!!ゼシカ姉ちゃん!連続で勝ちの手…、ククール相手に…。」 「なぁ?オレもツキに見放されたかな。」 ククールがつまらなそうにカードを投げる。 しかしゼシカは腑に落ちないでいた。 ツイている、と言うにはあまりにも出来過ぎている。 そして負けず嫌いな筈のククールの、白々しいあの態度。 ゼシカは確信した。 ―――ククールのヤツ、私に勝たせているんだわ。 面白くなかった。こういう場でフェミニスト精神を発揮されるのは、ゼシカにしてみればバカにされているも同然だった。 たかがゲーム。じゃれあいだという事はもちろん承知でつき合うつもりだったのに。 ゼシカの活躍により、ククールに巻き上げられたエイト達の所持品は、あらかた取り戻せていた。 「ホラ、もうさっさと片付けなさいよ。明日も早いんだし、もう寝よう。」 急に不機嫌になったゼシカに低い声で言われて、エイトとヤンガスは慌てて荷物をまとめるとすばやく寝室に引っ込んで行った。 ゼシカは保護者さながらに腕を組んだ姿勢でそれを見届けると、カードを片付けているククールのほうをじっと見た。 「…なんだよ?」 ゼシカの視線に含みを感じて、ククールの手が止まる。 「イカサマ、よね?さっきのあれ。」 「さあね。」 あらぬ方へ視線をただよわせるククールに、憎々しげにゼシカが言う。 「バカにしてくれちゃってさ…。」 ゼシカの言い方に険があるのを感じ、ククールは言い訳する。 「アイツらからせしめたモノなんて処分に困るからさ。助かったよ、ゼシカちゃん。でも相手に勝たせる方がムズかしいんだぜ?」 ゼシカはおどけたように笑ってみせるククールの手から一枚カードをひったくって言った。 「もうひと勝負よ。今度こそ、イカサマなしで。」 ククールは呆気に取られてゼシカを見上げる。 「結構、執念深いんだな。ゼシカって。」 「なんとでも言いなさいよ。」 ゼシカはそう言うと、やっと微笑みを見せた。 「なんか賭けようぜ?」 カードを切りながらククールが言った。 「全く…本当にあんたって人は…」 ゼシカは呆れた視線をククールに送る。 「オレが勝ったらキスさせて。」 口の端をあげて、ククールが言った。 「え!?」 予想外の申し出にゼシカは動揺した。そんなゼシカの様子に頓着せずにククールが続ける。 「キスなんて挨拶みたいなもんだし、スキンシップ。」 「!」 ククールのその言葉は、細い針のようにゼシカの胸の中を引っ掻いた。 「…他の女の子と同じように、私を扱うのね」 そう、ククールは出会ったばかりの女性相手でも、キス程度の事ならそこかしこでしている。 ククールが口元に口紅を移されて帰ってくる事は度々あったし、運悪くそういう場面に出くわしてしまった事さえあった。 「じゃあ、私が勝ったら、口説いたりするの、金輪際やめてよね。」 ゼシカは努めて冷たく言った。自分を小さく傷つけた事に対する、ささやかな報復つもりだった。 ククールのカードを切る手が止まる。 「いいよ。そうなったら…オレはゼシカの事を永久に諦める。」 あまりにも自然に、あっさりと了解したので、ゼシカは驚いてククールの顔を見た。 ククールは表情を変えずに、ゼシカの顔を少しの間見つめる。 「まぁ、諦めが肝心な事もあるからな…。おとなしく振られてやるよ。」 ククールは何でもない事のように言った。 「………。」 ―――何よそれ?…何よそれ、何よ………。 ゼシカは胸に燻っていた小さな傷が具体的な痛みを伴って広がるのを感じた。 初めてあった時のの印象はどうあれ、今ではククールはゼシカにとって何よりも大切な仲間の一人だった。それはククールにとってもそうだろうと思っていた。 だから信じ始めていたのだ。自分を好きだと言う、ククールの言葉を。他の女性に向けられる言葉と、自分に向けられるそれは違うものだと。 ククールとゼシカは手元の五枚のカードを各々見つめる。表情を堅くして、ひと事も言葉を交さないまま…。 誰も居ない部屋は静かだった。風が時々窓のガラスを叩くほかには、物音ひとつしなかった。 ゼシカはしばらくの間目を伏せてカードを眺めていたが、そっと顔をあげてククールを見た。ククールもまた、ゼシカを見ていた。ククールの顔からいつもの軽薄な微笑みが無い事にゼシカは安堵した。 たかがゲームだけれど…しくじるわけにはいかない、とゼシカは思った。 ―――ゼシカ、怒ってる。…『スキンシップ』はまずかったかな。 ククールは少し後悔していた。ゼシカが他の女性とのことを引き合いにしている事が分ったからだ。 『…他の女の子と同じように、私を扱うのね』とゼシカは言った。 ―――最近はずっとご無沙汰なんだけどね。 いつものように無かった事にして謝ってしまうこともできたが、敢えてククールはそうしなかった。ゼシカの無自覚な嫉妬に気付いたからだ。この機会を逃す手は無い。だから賭けてみることにした。カードではなくゼシカがどう出るかに。 それに…そろそろ自分が本気だと言う事をゼシカに分らせておく必要がある。 たかがゲームだけれど…しくじるわけにはいかない、とククールは思った。 ククールは二枚、ゼシカは三枚のカードを、慎重に選びチェンジした。 「さて、オレとしては久しぶりの大バクチだ」 ククールはカードをテーブルに広げた。 カードをククールはフルハウス。ゼシカは役なしのノーペア―――勝者の笑みを浮かべたのはククールだった。 「さてと、ゼシカ罰ゲームだな。」 ククールは黙ったままのゼシカの腕を引き、長椅子に座らせて、自分の方をむかせた。 軽口とは裏腹にククールの顔が真剣だったのでゼシカは怯んだ。 「あんた…イカサマした?」 「してないよ。本当にキスしたかったから、さ。」 ククールの顔に偽りの影はなかった。真っすぐに見つめる青い目が、きゅっと、ゼシカの胸を刺した。 ゼシカは一層たじろいで、ククールの瞳から逃れる様に視線を落とした。 「目、瞑って。」 ククールの指がゼシカの額に触れた。 言われるまでもなく、ゼシカは目を閉じずにはいられない。良い匂いがするね、とゼシカの前髪を撫で上げながら、ククールが唇を寄せる。冷たくさらりとしたククールの唇が触れ、ゼシカの心臓は跳ね上がった。 「力抜いて、口を開けよ、ゼシカ。こんなのキスじゃないぜ?」 ククールはゼシカの髪を後ろに引き、喉を開かせるように上をむかせた。唇の両端と下顎に五指をあてがい、口を開かせると、再び口付ける。その舌がゼシカの唇を割り、侵入する。 ゼシカは未知の恐ろしさに身をすくめる。 ククールは怯えて固くなっているゼシカの舌をとらえ、小さく吸い上げた。 ゼシカはしびれるような甘い感覚が身体の底から沸き立つのを感じ、小さく震える。湿った音さえもゼシカを責め苛む。 ゼシカの反応を認め、ククールは時折ゼシカの顔を見ながら、舌先や形の良く並ぶ歯列の裏の過敏な所を確実に探り当てていく。ゼシカが息苦しさに身を引こうとするが、ククールは許さない。 恥ずかしさと初めての感覚に翻弄されるゼシカの手が、救いを求めるようにククールの上着の裾を掴む。ククールの左手がゼシカの顔から離れ、その手を強く包む…。 ククールが名残り惜しげに唇を離した。上気したゼシカの顔を見つめ、その湿った唇を親指で優しく丁寧に拭った。 乱暴な事をしたという自覚はあったが、罪悪感はまるで無かった。 「…何が挨拶でスキンシップよ………!」 ゼシカは弱々しくククールを睨み付けた。しかしククールは引かなかった。 「あんまりオレを見くびらないように。」 勝った者の傲慢さもあらわに言って、ククールはテーブルの上に散らばったカードに視線を投げてみせた。 ククールのその一連の動作が物語る事を察っして、ゼシカの表情が堅く強張る。 「ゼシカにそういう気持ちが少しでもあるのなら、オレは遠慮しない。」 ククールはしばらくの間黙ってゼシカを見ていたが、俯いたまま何も言う気がないのを見て取って小さなため息をついた。 「おやすみ。…また明日。」 ククールはゼシカの手を取りその指に軽くキスをすると、静かに部屋を出ていった。 扉の閉まる音が聞こえ、ゼシカはゆっくりと顔をあげた。 ---ああ、ククールは気付いている。 ゼシカはふらりと立ち上がり、卓上に散らばるカードを一枚一枚めくった。三枚のキング---勝てる筈のカードを捨てたのはゼシカだった。 ---私は、どうして…。ゼシカは甘い苦痛に責め苛まれ、唇を押さえて目を閉じた。 ---チッ…、しまった。やりすぎた。 ククールは今出てきた扉の前に立ち、ゼシカの感触が残る唇を手で覆った。そして昂揚する気持ちと早鐘を打つ心臓を押さえるべく、息を深く吐いた。
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ぬくもりの正体2 何かの夢を見ていたゼシカは、半覚醒の状態で息苦しい、と思った。どうせまたきっとククが谷間で寝ていて苦しいのだ、やれやれ、とぼんやりした頭で思う。でも…暖かい…。離れたくないな…。ちょっとずれてくれないかな。ゼシカは身じろぎしようとしたが、うまく動けない。「…うん……クク……重いよ…」「…ああ…わり…」眠そうな男の声がして、少し軽くなった。ゼシカは胸の谷間に眠るククが転がり落ちないよう、いつもの様に抱えたまま横向きに寝返りを打とうとした。しかしその前に、逆にゼシカの背中に腕が回されて、勝手にくるりと体が横向きになった。ゼシカの背中を大きな手のひらが、なでなで、とゆっくり行ったり来たりしている。……あれ?猫なのは私だったっけ…?ゼシカは寝ぼけた頭で思う。うっすらと目を開けると、ククールの頭のてっぺんが目に入る。無理矢理、谷間に顔を突っ込んでいるせいで、自分の胸が不自然に盛り上がっているのを見たゼシカは、あ、やっぱり私、猫じゃないや…と思う。広い肩が深い寝息に合わせてゆっくりと上下している。よく寝てる…。幸福な気持ちでゼシカは、銀色の艶やかな毛に鼻先を埋めると、ゆっくりと嗅いだ。いつもの匂い。自分と同じ石けんの匂い。両腕でその頭をゆったりと抱えて、銀色の髪にちゅ、とキスすると、ゼシカはまた眠りに引き寄せられた。気持ちいい…もうちょっと眠れそう…。ぬくもりに包まれた安心感にとろけそうだ。ん…ちょっと、クク…動かないでよ…。起きちゃったの…?もうちょっと寝ててよ…そこで寝ててもいいから…。え…?なに?何か言った…?無理…眠いの…後にして…。ゼシカは瞳を閉じたまま、眉をひそめる。胸の谷間の顔が、スリスリと左右に動きはじめたせいで、落ち着かない。いつものザラリとした舌が、今日は滑らかに肌を滑る。背中を往復していた手のひらが、いつの間にかおしりを撫でている。足まで絡められて……足?足って?フッ、と息を吹き掛けられる。やがて胸に掛かった手の感覚で、さすがにゼシカの中でなにかがおかしい、と閃く。ゼシカは恐る恐る、ゆっくりと、しっかりと、目を開けた。見開いたゼシカの目に映ったものは、ほどけた黒いリボンと、腕だけに残った自分のパジャマと、その腕に抱かれてご満悦なククール、その人だった。「ええぇっっ!!!!ク…!ククールッ?!」「おはよう、ハニー。やっとお目覚めだな、オレのお姫さまは」ククールはカーテンの隙間から射し込む光にほどけた長い髪を反射させながら、ニッコリと笑った。ゼシカは、二、三度瞬きをして、さらに手の甲で目を擦ったが、何度見ても同じ映像が結ばれる。「なっ…なんで?!どうして?!どうしてククールがここにいるの?!」ゼシカはガバッと起き上がった。ヒュウ、と口笛を吹いてククールの視線が何かに向けられたが、興奮しているゼシカはそれどころではない。ククールは横になったまま肘をついてゼシカを見上げる。「…どうしてだと思う?」「ふざけないで!!いつ来たのよ!今までどこに居たのよ!!」「…説明が難しいな。んー、後で話すよ」「後でって!!わ、私がどんな思いであんたを待ってたか…!」ゼシカは感情を昂ぶらせてぶるぶると震えている。「…知ってるさ。ゼシカがどんなにオレを恋しがって泣いてくれてたか」「!だ、誰が!!あんたなんか!ちっとも…」「嘘はイケないな、ハニー?毎晩オレを抱き締めて泣いてたじゃないか。いつも優しく慰めたオレを忘れた訳じゃないだろ?」ククールは口元にニヤニヤと笑みを浮かべているが、その瞳は愛しげにゼシカに向けられていた。「誰のせいよ!誰の!!………は?……今何て…?」「毎晩抱き合って眠って、そうそう、毎晩一緒に風呂にも入ってさ」ゼシカはこれ以上は無いくらいに鳶色の瞳を見開く。「………ま……まさか…。…嘘でしょ…?!そうだ、ククは?!ククはどこ?!クク!ククー?!」ゼシカはワナワナと震えながら周りを見回す。嘘だ、嘘っぱちよ!そんなはずないわ!やめてよ、誰か嘘だって言ってー!!!今のゼシカには間違いなく、天使の鈴が必要だった。ゼシカの慌てぶりを観察していたククールは、サッと起き上がり、ゼシカの肩に右腕を回して捕らえ、左手をゼシカのアゴに掛けて上を向かせ、「ニャーン」と、ひとこと言ってニヤリと笑った。ゼシカは硬直してククールの顔を見つめる。吐息がかかるほど近くから碧い碧い瞳に見つめられて、思考が停止する。「冷たいな、ハニー。ゼシカお嬢さんの恋人は、銀髪に青い瞳。熱々で見ていられないらしいぜ?」「!!!」そう言ってククールはゼシカの唇に、ゆっくりと、確かめるように、何度も何度もキスをした。回らなくて、いや、ぐるぐると回りすぎて全く機能しないゼシカの思考は、とりあえずククールにまた逢えたという事実にだけは行き着いた。最後に酸素が足りなくなるような深くて長いキスのあと、茫然とするゼシカにククールは、「…見下ろすのもなかなか。目の高さが違うとまたいいね」と言った。意味が分からないままゼシカはククールの視線を追った。「…キャァァァァァーー!!!!!バカバカバカククールのエッチィィィ!!!」ゼシカは真っ赤になって両腕で胸を隠し、慌てて毛布を引き寄せる。「…今さら何言ってんの、ゼシカ。悪いけどオレは散々…」「やめてッ!!言わないで!!」パニック状態のゼシカは自分の部屋の中であることも忘れ、思わず片手を振り上げる。一瞬で気圧が変わったのを感じたククールは、マジ?!イオナズン?!そこまでする?!うわ、間に合わねー!!と咄嗟にゼシカの唇を唇で塞ぐ。詠唱を止められた途端に空気が緩み、じたばたと続いたゼシカの抵抗もやがて緩んだ。タッチの差で「猫じゃなかったら黒コゲよ」を回避したククールは、ゼシカの唇の柔らかさを味わいながら、メラゾーマの方が詠唱が短い…危機一髪だった、と真剣に考えていたが、ゼシカとの間に挟まれていた毛布がパサリと落ちたことに気が付いた。いつの間にかゼシカの両手はククールの背中にまわり、柔らかな毛並みではなく、筋肉の張った、しかし滑らかな背中を、つ、となぞった。…ククールが、ここに居る。ゆっくりと唇が離れるとき、ククールはまるでククのように、ペロリとゼシカの唇を舐めた。ゼシカはもぅ、とため息混じりに言った。「ちゃんと説明してよ…何が何だか分からないわ」「そうだよな。ところでお前、今日仕事は?」ゼシカはもう一度大きくため息をついて、そっぽを向いた。「もう、今日は休むわ…仕事どころじゃないもの」「そうか…じゃ、時間はあるんだよな?ゼシカ」呆れるほど綺麗な笑顔で、上品に微笑むククールを見て、ゼシカの心に一抹の不安が過る。何しろこの男は、自分に「…仕方ないわね」と言わせる天才、なのだから。 ぬくもりの正体1 ぬくもりの正体2
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ゼシカ・アルバートがククールに告白 ククールがゼシカ・アルバートに告白 ククールがゼシカに告白 870名前が無い@ただの名無しのようだsage2009/09/14(月) 18 25 06 ID fjz4z1930 868 868 …バカと言いつつ顔を赤らめ照れくさそうにはにかむゼシカの姿が目に浮かびます!! 871名前が無い@ただの名無しのようだsage2009/09/14(月) 20 37 59 ID 8opLFR+80 「ゼシカ、好きだ」 「…バカ そんなの、とっくに知ってたんだから」 そのままククールの胸元にぽすっとおでこをくっつけ、 染まった頬を見られないように俯くゼシカ。 ほんのり赤くなってるゼシカの胸を見ながら ゼシカが今どんな表情しているからなんとなく分かりながら あえてそこには触れずにそっとゼシカを抱きしめるクク 「ゼシカは俺のこと…?」 「………聞かなくても分かってるでしょ」 「でも聞きたいんだよ。ゼシカの口から」 「いやよ。恥ずかしいもの」 「俺だって言ったろ」 「……………………………………好きよ」 「うん」 ますます顔が赤くなりククールと1度も顔を合わせられないゼシカと そのままさら強くゼシカを抱きしめるクク。 872名前が無い@ただの名無しのようだsage2009/09/14(月) 22 25 57 ID 6sbK0xTEO 「ゼシカ、好きだ」 「…バカ …どうせいろんな所でいろんな女の子に言ってんでしょ。 知ってるんだから!」 「…言ってねーよ」 「ウソばっかり!私は私だけが好きだっていう人がいいの!」 「なんだ、それオレじゃん。…オレは死ぬまでゼシカひとりだって誓うよ」 「…バカ」 873名前が無い@ただの名無しのようだsage2009/09/14(月) 22 31 49 ID jHaJIJhu0「ゼシカ「バカ」 「…まだ何も言ってねーよ(泣)」 「知らない。バカッたらバカ!ククールのバカ!」 「(くそぉ…めげないぞ)好きだ」 「え…、……バカ」 「好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ」 「言いすぎよ、バカッ」 「ゼシカ、大ッッッ好きだーーーーーーーーー!」 「ぎゃーっ恥ずかしいから叫ばないでよ、バカァーーーーッ!!!」 874名前が無い@ただの名無しのようだsage2009/09/14(月) 22 32 26 ID WqgGDGd/0 868 「ゼシカ・アルバート」じゃなく「ゼシカ」だとゼシカがvipperみたくなるなw 875名前が無い@ただの名無しのようだsage2009/09/14(月) 23 29 54 ID hzJ7072B0 871-873 不思議だよねぇ。こんなにパターンの違う告りかたでも、全部大アリなんだもんなぁ しかももれなく萌えるという…かといってキャラ像がブレるわけでもない。不思議だ… 「ゼシカ、好きだ」 「…バカ」 「なんでバカなんだよ!」 「うるさいわねバカバカ!」 「いい加減わかれよ!オレ本当にもうお前しか見えてねぇんだよ!!好きなんだよゼシカ!」 「バカバカ!あぁああもうやめてよククバカーーッッ!!!」 「なんでそんなにオレを拒むんだよ!!!!」 「時と場合を考えて物言いなさいよこのバカリスマァーッッ!!!!!」 ゼシカは真っ赤な顔で部屋を飛び出した! 「…ゼシカ…」 切なく苦しい顔でその背中を見つめるククール その背後でエイトとヤンガスは普通にメシを食っていた 877名前が無い@ただの名無しのようだsage2009/09/15(火) 01 14 34 ID 7gA9QN8iO 「ゼシカ、好きだ」 枕に広がる紅い髪をなぞりながら、ククールは鳶色の瞳を見つめて囁いた。 「…バカ」 ゼシカは小さくそう言って、ククールの鼻をつまむ。 「…あにすんだぉ」 「…あははっ、色男が台無しっ」 「もまぇー…」 ククールのブランケットの中でススッ動く。 「!やッあぁッ!!!やんっ!な、何すんのよ…っ!きゃぁんっっっ!バカバカァッ!!!」 「…どっちもバカでやんす」 「……ほっとこう」 宿屋の薄い壁の向こうで、エイトとヤンガスは明日のルートの検討に余念がなかった。
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ゼシカ・ウォン 商品画像 情報 登場作品:アクエリオンEVOL 定価:4,200円 発売日:2012年08月25日(土) 再販日: 商品全高:約150mm フィギュアーツZERO カノジョたちがカワイイ理由 付属品 その他:台座 キャラクター概要 商品解説 良い点 悪い点 不具合情報 関連商品 ミコノ・スズシロ コメント 名前 コメント
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***オレは大変苦悩していた。生まれてはじめて一人の女にマジ惚れしてしまった。その感情たるや想像の範疇を超えていた。愛しさ、苛立ち、嫉妬、萌え、トキメキ☆…これらが荒波のように次から次へと押し寄せてくるものだから、彼女と二人でいる時など、平静を保つことに死に物狂いにならなければいけない。天下の色男カリスマ騎士ククール様が、だ。もはや面目も体裁もあったものじゃない。最初はどうにか隠し通すか、己の気持ちをなかったことにしようと必死になっていたのだが。…さっさと気付いてしまう。こんな四六時中共に行動していてそれは不可能であると。振り返ればそこに赤いツインテールが揺れていて、視線を下げれば最強の胸が揺れていて、声をかければかわいい声が返ってきて、呼べばパタパタと傍までやってくる。機嫌が良ければ手くらい繋げるし、ふいをつけばほっぺにチューだってできる(燃やされるが)。この状態でどうこの気持ちを抑えつけろと言うのか…。何が困るって、自分自身が制御できないことである。自分で自分が何をしでかすか予想がつかない。それはあらゆる意味でだが、まず下半身が暴走する。言うまでもなく性に関しては相当 奔放に好き放題してきた身ではあるが、実のところオレは、自分が別に人並み外れて性欲旺盛というわけではないとわかっていた。別に嫌いでもないが、なければないで恐らく全然耐えられる。自ら望まなくても気付けばいつも目の前にさぁどうぞと用意されていたから食したまでで、なくても飢えはしない。だから、はじめて彼女を無意識に襲いそうになった時は、そんな自分に本気で衝撃を受けた。可愛い口唇にキスしたくなるのはいつものことだし、剥き出しのセクシーな肩に噛みついたり滑らかな背中を舐めたくなるのも常だし、一日に一度は必ず、普通にそのへんの木陰に連れ込んで押し倒したい衝動に駆られる。風呂上りとか真剣にやばい。同じ部屋でだけは寝られない。カリスマが辛抱たまらず襲う、だと!?あまりにもあり得ない、あまりにも情けない。信じられない。相手が例え、おいろけスキルを自在に操る最強の天然無防備巨乳娘だったとしても、だ。そしてもう一つ困るのは、単純に感情が制御できないこと。とくに最近はその傾向が激しい。これには本当にオレ自身困り果てていた。正直自分はポーカーフェイスの達人であると自負してきた。でなければギャンブルでイカサマはできない。喜も怒も哀も楽も、すべて意味ありげで謎めいた微笑の裏に隠してしまう、どんな時も、優雅かつクール。それこそが色男ククールの真髄であると。余裕のない姿なんて、レディの前で曝したことは一度もない。例えば彼女の笑顔ひとつで赤面してしまうとか。彼女をナンパするブ男共と、奴らを誘惑してるとしか思えない格好を平然とする彼女自身に対して思わず声を荒げてしまうとか。彼女の受けた哀しみを自分もそのまま感じ取り、その涙に叫び出したくなるほど胸が締め付けられるとか。彼女がそばにいてくれるだけで楽しくて、もう他になんにもいらないなぁ、とゆるみきった顔で思ってしまうとか。…ニヤケ顔を晒すとか、女の子に怒鳴るとか、相手の涙に自分も泣くとか、幸福の具現を実感し人生を顧みるとか…クールに飄々と生きてきた色男にとって、そんなことはあり得なかったのだ。断じて。一方で、表情が隠せないのに反して、逆に本心が全然素直に表現できない。ものすごく可愛いのに「可愛くねぇなぁ」と口走ってしまったり、抱きしめたいのにからかってしまったり、ここで口説いちゃいかんだろうとわかっていながらヘラヘラ口説いてしまったり、優しくしたいのにそっけなくしてしまったり、素直に褒めればいいものをいちいち皮肉を言って彼女を怒らせたり…(その顔がまた可愛いのでさらにいらんこと言って燃やされたり)。そんな時、脳みそのどこかはパニック状態だ。アホかお前ともう一人の自分がブチ切れている。でも、口から出てくるのはあまりにも素直じゃない言葉ばかり。自爆しまくりだ。こんままじゃいかんと身を引き締めても彼女を前にすると、オレがそれまで己を保つために隠し通してきた「本当の性根」がズルズルと引き出されてしまい、いつのまにか壁も楯もなくなってしまう。かっこつけられない。レディに対して振舞うべき余裕のポーズがどうにも決まらない。それはオレがあくまで「軽薄男」を演じる上で何より重要なことなのに、どうしてもうまくいかない。彼女の前だからこそ悠然と、優雅に、クールに振舞いたいのに、そう努めたところで彼女はそんなもんに興味を示さないし。どうすりゃいいんだよ、と不貞腐れている姿がまたカッコ悪いことはよくわかっている。これだけ振り回されるといい加減腹が立つ。しかし、正直なところどこかでそれを楽しんでいる。恋愛は駆け引きだ。しかも相手は難攻不落。ギャンブラーとしてやりがいがあると言えばこれ以上はない。生まれて初めての「マジ惚れ」は、まったく知らなかった自分の一面を次々と目の当たりにさせてくれた。仇をうつことも世界を救うことも全部含めて、毎日が予想のつかないことだらけで退屈のしようがない。一種あきらめの境地に立って、開き直るしかないのかもしれない。惚れてしまった以上は。―――可愛いのだから仕方がない、と。自分のななめ前で、ゼシカが馬姫様に話しかけながら笑っている。その花のような笑顔に心が奪われる。文字通り本当に奪われる。見惚れながら、あぁ ちょっとでいいから抱きしめてぇキスしてぇ、とぼんやり考えていると、眼の前の木にぶつかりまた色男としての株を下げた。大きな音に目を丸くして振り向いたゼシカが、次の瞬間腹を抱えて爆笑した。「~~~んな、な、何やってんのよあんた…っ!!そんな大きな木にぶつかるって、…っ、あっははははははははははは!!!!!!!!!!!お、おなか痛い…っっ!!!!!!」………………この女。お前のこと考えてたからだよ、責任取れ。むすっとしたまま無言でスタスタと先を行く。ちくしょう、やっぱり理不尽だ。なんでこんな可愛げのない女のためにオレがこんなカッコ悪い目…「大丈夫?」ハッと気づくといつのまにか前に回り込んだゼシカが、からかうのではなく、邪気のない笑みでオレの顔をのぞきこんでいた。思わず言葉に詰まる。今どんな言葉を返してもカッコ悪いことになる気がした。「……別に、なんとも―――」「おでこ、赤いわよ」ゼシカの指がオレの額にひんやりと触れる。…つくづく思うのだが、恋愛って心臓に悪すぎるよな。いつかショック死しそうだぜ。彼女の方からふいうちで触れてくるとか、嬉しいけどマジ勘弁してほしい。鼓動を押さえてなんとか平静を保ちつつ、オレは精一杯の力を振り絞ってにっこりと余裕の笑みを浮かべ、ゼシカの砂糖菓子みたいな手をさっと取った。…自分から触れる分には問題ないんだけどなぁ。「ゼシカちゃんが舐めてくれたらすぐ治るんだけど?」「…するわけないでしょっ!バカ!!」途端にプイッとそっぽ向いてしまった赤い顔が可愛い。…やっぱりカワイイ。顔はそむけたくせに、握られた手はそのままでいてくれることに気づいた。顔がニヤける。存分に調子に乗りたいのを我慢して、オレは握った手にそっと力をこめる。そのまま並んで歩き、ゼシカは色々とオレの文句を言いながらも、その手を振り払おうとはしなかった。…まぁ、苦悩も幸せのうちなのかもしれない。だとすれば一人の女にマジ惚れするのも、正直悪くないなと思った。 同シリーズ作品:乙女の悩み
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362 名前が無い@ただの名無しのようだ[sage]04/12/26 18 40 27 ID 9bCzzVQP ククール「おい巨乳、今日はお前はロバになれ」 ゼシカ「ロバ…ですか?」 ククール「あいつの馬姫様に対抗すんだよ!」 ゼシカ「は、はい…。ひひーん…」 ククール「おい!なめてんのか!この鈍くさい雌ロバ!お前みたいなロバのケツにはこのマジカルロッドを突っ込んでやる!」 ゼシカ「ひいいいいん…」 ククール「おい、何でロバが服着てんだよ!脱げ」 ゼシカ「あ、あの、服だけは勘弁して下さい…。」 ククール「あー!何でロバが喋ってるんだあ?ここはスーの村じゃねえんだぞ!」 ゼシカ「ひいいいん!」 ククール「危ないビスチェも取るんだよ!」 ゼシカ「もうやめて下さい」 ククール「自分で見てみろよ、お前乳首勃ってるぜ」 ゼシカ「そんなことありません」 ククール「ああ?じゃあつねって勃たせてやるよ」 ゼシカ「ひいいいいん!」 ククール「ギャハハ、エロロバだぜこいつ」 ククール「そう言えばチーズ切れてたな、今日はミルク搾るぜ」 ゼシカ「え?」 ククール「お前今からウシになれよ!」 ゼシカ「は、はい。モゥ…」 ククール「なかなかミルクでないぞ、もっと気合いれろよウシ女」 ゼシカ「ああん!やめてー痛いよー」 ククール「おかしな薬で乳首を刺激してみるぜ」 ゼシカ「ひーんくすぐったいよぅ」 ククール「ハァハァなんか勃起してきちゃった」 ゼシカ「!!!!」 ククール「なんでミルクでないんだよ!」 可哀想なことに無茶苦茶にされたゼシカの乳首は命の木の実の様に腫れ上がっている ゼシカ「子供がいないのに出るわけ…ないです…」 ククール「そうか子供が出来ればおっぱい出るのか。お前ウシのくせに頭いいなー」 ククールは騎士団の服を脱ぎギンギンに勃起したナにをゼシカに見せる。 ゼシカ「は?何を言って…」 ククール「それでは今からウシに種付けを開始する。おいウシ文句はないな?」 ゼシカ「きゃっやめて下さい!私まだ処女なのに!」 ククール「それでは挿入…」 その時、チーンと練金釜の合図が鳴った。 ククール「ちぇっいいとこだったのに。ゼシカそれじゃあまたな」 ゼシカ「そんな!」 ゼシカは脱がされた危ないビスチェを着ながら涙をこぼすのだった。 367 名前が無い@ただの名無しのようだ[sage]04/12/26 20 18 09 ID YCUHtOhX 362 ククゼシとは思えんけど、ワタシの中ではコレはコレでアリw 368 名前が無い@ただの名無しのようだ[sage]04/12/26 21 20 06 ID nCds+hkb ゼシカたん 可哀そうだよ(ノД`)・゚・ でもワロタ 369 名無しが無い@ただの名無しのようだ[sage]04/12/26 23 47 51 ID zi2fAMTf ワラタ。自分もありだ。 370 367[sage]04/12/27 00 19 44 ID vf5tjQ+J 369 (・∀・)人(・∀・) 371 名前が無い@ただの名無しのようだ[sage]04/12/27 00 40 56 ID Xmk0DIzJ い、意外と懐が広いというかたくましいスレだな 372 名前が無い@ただの名無しのようだ[sage]04/12/27 00 48 41 ID 6Za1OQrV 純粋なククゼシが好きな自分は鮮やかにスルーしました。
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どうしていままでわからなかった? ――…ちくり。 胸をさす小さなトゲに気づいたのは、あの不思議な泉へ行ってから。 泉の水の効果で、一時的に呪いのとけたミーティア姫は、その限られた時間のすべてでエイトと話をすることを望んだ。 エイトと話をするミーティア姫は、とてもうれしそうに笑って、きらきらしてて。 エイトは、姫さまの望みを叶えてやることにひたすら一生懸命で。失われた時間を取り戻すように。 ふたりは話す。 ああよかった、と安心する傍ら、私のなかで次第に大きくなってゆく、この痛みはなんなの? ―――いいえ、私、ほんとはこの気持ちがなんなのか知ってる。たった今気づいたばかりだけどね、 自嘲気味に鼻で ふ、と笑ったあと、ゼシカは遠くでなおも楽しそうに会話しているエイトとミーティアに背を向けた。 …バカじゃないの、 そう、小さくつぶやいてうつむいた。 今ごろ気づくなんてね。 …私は、エイトが好きだったのよ。 「おーーこわ、けっこうひどいこと言うんだなゼシカちゃん」 聞き覚えのある軽薄な声にゼシカはぱっと顔を上げた。 ――ククール、 こんなときに、一番会いたくない奴に会った。 「ひどい、ってどういうこと?」 言われた意味がわからずゼシカは眉をひそめてククールに訊ねた。ククールはニヤニヤと薄笑いを浮かべてゼシカをちらりと見やる。 …なによ。 その目で私を見ないで。 ゼシカはククールにまっすぐ見つめられるのが苦手だった。 幾多の女性を虜にしてきたであろう、彼の青い目。視線。そんなものに自分のペースが乱されると思うとしゃくだった。 そんな彼の視線から逃れるべく、ゼシカはぷいとそっぽを向いた。するとククールが口を開く。 「女の嫉妬は怖いねぇ」 ゼシカは、ククールの言葉をとっさには理解できなかった。 …? 一瞬の静寂のあと、言葉の意味を理解したゼシカはかっとなって手をあげた。 「ちがっ……!」 ―バカじゃないの、― あの言葉の意味は。幸せそうな二人に妬いて嘲ったわけじゃなくて。 …ただ、自分がふがいなくて。 ふと気づくと、思わず振り上げたゼシカの右手は、ククールの頬に届かぬうちに、彼の左手によって制されていた。 ――放してよ、 ゼシカは低くつぶやき、ククールをにらみつけた。ククールは相変わらず薄笑いを浮かべたままだ。 ……やだね、 そう言って彼がゼシカを見下ろすと、ふたりの視線がぶつかった。 苦手なククールの視線から逃れるべく、ゼシカは慌てて目を反らそうとした。だがその刹那、ぐっと顔を向きなおされた。 それはククールによるものだった。ゼシカの顎に彼の手が添えられている。 彼はまだ薄笑いを浮かべている。だが、その青い瞳はまっすぐにゼシカを見つめている。瞬きさえ惜しむように。 ゼシカは直感した。 奴は自分の言葉の真意を見抜きつつこんなことを言ってくるのだと。 …最低、と投げかけ、ククールをにらんだ。今度は決して彼の瞳から目を背けぬように、せいいっぱい。 「いつもこうやって女の子落としてるんでしょ?」 そう言ってゼシカは ふふ、と口元だけで笑ってみせた。 「まあね。でもゼシカは、特別」 そうさらりと言ってみせるククールに、ゼシカはあきれて顔をしかめた。 「…バッカじゃないの」 次の瞬間、ククールが放った言葉はゼシカの予想からはまったくかけ離れたものだった。 「その言葉を待ってたよ」 ――は? ゼシカはわけがわからず茫然としてしまった。そんなゼシカをよそに、ククールは言葉を続ける。 「ゼシカはさ、俺にはエイトと話すときみたいにかわい~いことは言ってくんなくてさ」 ゼシカの顔がかっ!と火をつけたように赤くなる。エイトと話していると、何だか安心して、自分らしからぬ弱気なことまで言ってしまうことは自分でも何となく自覚していた。 でも――こいつ、こんなことまで知っていたなんて! いつエイトとの会話を聞かれていたのだろう。恥ずかしくてムキになったゼシカは再び手をあげようとするが、まぁ最後まで聞け、とまたもやククールに制された。 「俺にはキツーーいことばっかり言うけど、それも含めて本音を話すだろ?」 「自分を責めるのなんかやめちまえよ。あの言葉は俺にだけ言ってればいいんだ」 ―バカじゃないの― いつも軟派なククールに対して呆れてゼシカが投げかける言葉。 「俺はいつも、君を受けとめる準備はできてるんだぜ?マイハニー」 そう笑ってククールはゼシカの肩を抱きすくめた。薄っぺらそうな響きの言葉とは裏腹に、強く。 「ちょっ………!」 ゼシカは抗議の声を上げた。が、めずらしくすぐに抵抗するのをやめ、ククールの腕のなかでぽつりとつぶやいた。 …………バカじゃないの。 その声は、心なしか震えていて、涙混じりだった。
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ゼシカの手には杖が握られていた。 かつてはトロデーン城の最上階に封印されていた杖。 その正体は、遠い昔、神鳥レティスの力を借りた7賢者が、暗黒神ラプソーンを封印した杖だった。 その杖を手にした者は、暗黒神の意思に操られ、賢者の末裔の命を奪う為の道具となってしまう。 ゼシカの目の前にいる若者の名はチェルス。気の良い純朴な青年である彼は、自らに流れる血の尊さを知らない。 『ダメ、彼を殺しちゃダメ』 体が思い通りにならない。チェルスの背後に忍びよったゼシカは、杖を頭上高く振り上げる。 『いや、お願い、チェルス、逃げて!』 願いは虚しく、杖はチェルスの背に突き立てられる。 『イヤーッ!』 見覚えのある天井が目に映る。 ここはベルがラックのホテルの一室。 『またこの夢・・・』 汗だくになったゼシカはベッドから身を起こす。 暗くてよくわからないが、仲間を起こさずに済んだようだ。 明日(もう今日になっているかもしれないが)は聖地ゴルドで戴冠式が行われる。あのマルチェロが新しい法皇になる日だ。 ニノ大司教の事を考えると不謹慎ではあったが、決戦の前夜というのは気持ちが昂ぶるものだ。 リラックスする為にカジノで遊び、ついでに強力な装備品が手に入れられれば一石二鳥というものだ。 おかげで、ルーレットで大当たりして、いのりの指輪4つと交換できる程度には儲けた。適度に興奮して疲れて、今夜はぐっすり眠れると思っていたのに、すっかり目が覚めてしまった。 ゼシカは、杖の呪縛から解放された後、先ほどのような悪夢にうなされることが多くなった。 仲間たちに心配をかけることを怖れていたが、幸い皆、昼間の戦いで疲れきっているので、気付かれることはなかった。 ゼシカは足音を忍ばせて部屋を出る。 誰もいないところに行きたかった。決戦に備えて体力を回復しなければならないのはわかっているが、今夜はもう眠れそうにない。 ベルガラックのホテルには屋上がある。大きなバーとカジノのある街だ。夜にホテルの屋上に行く者はいないだろう。 そう思っていたのに・・・。 先客がいた。 深夜だが、隣のカジノの照明で、誰の姿かはっきりと見ることができる。 ククールだった。 どうしようかと、ゼシカが躊躇している間に、ククールの方でもゼシカに気がついた。 「ゼシカか? こんな時間にどうしたんだ?」 一人になりたくて来た場所だったが、気付かれてしまっては仕方がない。できるだけ自然な声でゼシカは答える。 「ちょっと、目が冴えちゃって・・・。ククールも?」 「オレは、ほら、星空に誘われて、さ」 相変わらず、歯の浮くようなセリフをサラッと口にする男だ。 「ゼシカも一緒にどうだい? カジノの明かりが邪魔だが、中々キレイだぜ?」 気持ちがまいってしまっているゼシカには、上手い断わり文句が思いつかない。 「そうね、いいわ」 珍しく、あっさり誘いにのってきたゼシカにちょっと拍子抜けしながらも、ククールの女性へのエスコートにぬかりはない。 「ほら、足元暗いから気をつけて」 ゼシカの手を取り、手すりに座らせる。 「美女と眺める星空は一段とキレイだな。まあ、キミの美しさには敵わないけど・・・」「・・・」 全くの無反応だった。さすがにククールも、はっきりとゼシカの様子がおかしいのに気付く。 「ゼシカ? どうした? 具合でも悪いのか?」 「何でもないわ、ちょっと疲れてるだけ。・・・ごめんなさい、一人になりたいの。私もう行くわね」 立ち上がりかけたゼシカをククールは押し止める。 「いや、いい、オレが消えるよ。気付かなくて悪かった」 「ごめんなさい・・・」 ゼシカを残して階段を降りかけたククールは、立ち止まり、少し考えた後、再びゼシカに声をかける。 「ゼシカ、ごめんな」 「えっ、何の事?」 予想外の言葉を投げかけられ、思わずゼシカは顔を上げる。 「あのクソ兄貴のせいで、投獄されたり、色々酷い目に遭わせちまって。大体、あいつがよけいなことしなけりゃ、今頃は杖を回収できて、全部丸く収まってたんだ」 『・・・違うわ・・・』 ゼシカの呟きは声にならない。 「大体、普段偉そうにしてやがるくせに、あっさり暗黒神に利用されやがって、情けないったらありゃしねえ」 「・・・ごめんなさい・・・私のせいで・・・」 ようやく搾りだされたゼシカの声は震えていた。 「私さえしっかりしてれば、こんなことにならなかったのに・・・」 「何言って・・・」 「チェルスが死んでしまったのは私のせい・・・。メディおばあさんだって、法皇様だって、私があの時・・・」 ようやくククールは、先刻の自分が口にした言葉を、ゼシカがゼシカ自身に当てはめてしまっていることに気付く。 「ごめん、ゼシカ、そんなつもりじゃ・・・。っていうか、あれはゼシカのせいなんかじゃない、そんなの当たり前だろう?」 「いいえ、私のせいよ! 私のせいで皆死んでしまったのよ! ごめんなさい・・・」 そこまでが限界だった。ゼシカは身を震わせながら、大声で泣き出してしまう。 「ゼシカ・・・」 『たまたま杖を拾ってしまったのがゼシカだっただけで、他の誰が杖に触れても同じことだった』 『ゼシカの力がなければドルマゲスを倒せなかった』 『ゼシカが操られた事で、暗黒神の目的を知ることが出来た』 かける言葉はいくらでもあった。 だが、それらの言葉が、一欠けらさえもゼシカの心を軽くすることは出来ないことがククールにはわかった。 隣に腰をおろし、そっとゼシカの肩に手を置く。 ゼシカは一瞬ビクッと震え、涙に濡れた顔をククールに向けた。 「あなたのお兄さんも・・・」 「えっ?」 「私が巻き込んだのよ・・・許して・・・」 「・・・バカ」 ククールはゼシカの身体を引き寄せ、自分の膝の上に座らせた。 「ずっと、そんな風に悩んでたのかよ」 一人になりたくて来た場所だった。だが、命を預けられる程の絆で結ばれた仲間のぬくもりは温かく、ゼシカの中で張り詰めていたものが、プツンと切れてしまった。 ククールの胸に顔をうずめ、子供のように泣きじゃくるゼシカ。 ククールも子供をあやすように、そっとゼシカの背を叩いてやる。 『ホント、バカだよな、オレ。一体今まで何見てたんだろうな』 リブルアーチでのあの事件から、何ヶ月経っただろう。 その間、誰にも打ち明けることなく、ゼシカは己を責め続けていたのだろうか。 腕の中にすっぽり入ってしまう小さな身体。 まだ少女といえる年頃の娘が、慕っていた兄を殺され、その敵討ちに故郷を飛び出す。 命がけの戦いの毎日。男ばかりのパーティーで溜まるストレス。賢者の末裔であることのプレッシャー。世界を救わなければならないという責任。 その全てがこの小さな肩にのしかかっていたのだ。潰れてしまう寸前だったのだろう。 そのことに気付いてやれなかった自分が、ククールは情けなかった。 そして同時に、この時、この場所に自分を導いてくれたことを天に感謝した。 一人になりたいとゼシカは言っていた。 一人になって泣くために? 涙を堪えるために? どちらにしろ、そんな姿を想像するだけで堪らなかった。 五分ほどもそうしていただろうか。 「あの・・・ククール?」 ゼシカがククールの腕の中でわずかにもがく。 「その・・・もう大丈夫だから」 「ああ・・・」 ククールはゼシカの身体に回していた腕を緩める。 が、ゼシカは顔を上げようとしない。 「ごめんなさい、みっともないとこ見せちゃって。その・・・ありがとう」 多少しゃくりあげた調子になってはいるが、声に先刻までの悲壮な気配はない。 ゼシカが顔を上げないのは、単に恥ずかしかったからと、泣き腫らした顔を見られたくない女心からだった。 それを察したククールが空を指して叫ぶ。 「ゼシカ! ほら、流れ星!」 「えっ、どこ!?」 思わず空を仰ぐゼシカだが、ククールの嘘なので、当然見られない。 「残念だったな。でも、さっきから結構星は流れてるぜ?」 これは本当のこと。 「次に来たら、願い事でもしてみたらどうだ?」 「流れ星に3回? よくそんなこと知ってるわね」 「まあ、女の子の好きそうなことは大概ね」 そう言っている間に、大きな星が流れていく。 ゼシカは素早く立ち上がり、拳を握り締めて叫んだ。 「勝つ! 勝つ! 勝ーつ!!!」 実にシンプルな願いだけに、星が消えてしまう前に3回言い切ることが出来た。 「やったわ、成功」 ゼシカが元気になったのは嬉しいが、ククールはほんの少し複雑な気持ちになった。 「いや、それ、願いっていうより、決意表明じゃないか?」 「いいのよ、ただ願うよりこっちのほうがきっと効くわ。結局戦うのは自分なんだから」実にゼシカらしかった。もう大丈夫という言葉は本当らしい。 完全に大丈夫になるには長い時間がかかるだろうが、今はとりあえずこれでいい。 「そう、勝つのよ。倒すじゃなく」 意思の強い視線をぶつけられ、ククールはドキッとする。 「私、マルチェロのこと、悪い人だとは思えないのよ」 意外な言葉にククールは驚く。 「ゼシカはてっきり、あいつのことは嫌ってると思ってた」 「キライよ。ものすご~くイヤミな奴だとは思ってるわ。でもね、あの人オディロ院長のことは本当に慕ってたと思うの。ドルマゲスが襲ってきた時、命懸けで守ろうとしていたし。あの姿を見ちゃってるから、根っからの悪人とは思えないのよ」 ククールも思い出す。毛嫌いしていたはずの自分に『院長を連れて逃げろ』と命じた兄の声。思わず『兄貴』と呼びかけてしまった自分に対しての言葉だった。 「自分を見失ってるだけだったら、きっと取り戻せるわ。だから、勝つのよ。きっとやれる」 ゼシカの言葉は、力強く、温かかった。 兄と戦わなければならない苦しみで疲れていた心が癒されていく。 「ありがとう、ゼシカ」 ゼシカを励ますつもりが、いつの間にか、自分が励まされている。つくづく情けないとは思いつつも、悪い気分ではなかった。 「ありがとうは私の方よ。おかげで何だか眠れそうだわ。ククールは?」 「ああ、オレも・・・眠れそうだ」 全ては夜が明けてからだ。これ以上何も失わないために、大切なものを守るために戦う。 だが今は眠ろう。仲間の温かさが心を温めてくれているうちに。 <終>
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「いや…っ…ククール…お願……やめ……」泣き叫ぶような声で懇願するゼシカの姿をこの目は確かに捉えているのにそれに対して心が揺らぐ事はなかった。まるで感覚が麻痺してしまっているかのように、ただ一心不乱に激しくゼシカの中に打ち込んだ。「いやあ…あああ…あ…ッ…」逃れようともがく小さな身体を押さえつけて腰を揺らす。肉と肉がぶつかり合う音と、ゼシカの悲痛な、だけど甘い声が脳に絡み付いてくるようだった。罪悪感などまるで感じない。それどころか俺は、彼女が悪いとさえ思っていた。そうだ、ゼシカが──ゼシカが俺をこんな風にしたんだ。ゼシカが、全てゼシカが……。ゼシカが…悪い。快楽さえも分からなくなる程の凄まじい激情に押しつぶされそうになる。白い背中越しに見えるのは千切れそうなくらいに揺れる豊かな胸。そして彼女の吐息が窓を白く曇らせている。やめて欲しいと言葉を紡ぐけど、結合部はまるで泉のように潤い一突きする度に溢れ出して来る。俺を締め付けて、ひくついて、悦んでいる。こんなに強引にされているのに。半ば強姦と言ってもいいくらいに、随分と無理矢理な行為。なのに彼女の身体は俺を受け入れ、そしてもっと、もっとと求めている。彼女は気付いているのだろうか。先ほどから俺の動きに合わせて自らも腰がリズムを刻んでいる事に。「いや…だ…、クク……ル…ッ…、もう…やめて…」まだそんな事を言う。やめて欲しいのなら、何故───。「どうして?ゼシカの方から俺に腰を押し付けてきているのに」その言葉に彼女はただでさえ火照って赤い顔をますます濃く染めた。指摘されるまで本気で気付いていなかったのか、それとも俺が気付いていないとでも思っていたのか。そして俯きがちに「そんなこと…ない…」とやっとの事で吐き出された声は明らかに快楽に染まっていた。「淫乱だな、ゼシカは。俺にこんな事されて感じて…、自分で腰ふっている」「ちが……あ…ッ…そんな……っ」抗議の言葉を遮るように、揺れる胸を鷲掴み頂点の尖りを指先で弾き捏ね繰り回した。「あ…うあ…あああ…ッ」さらなる刺激の波に嬌声をあげるこ以外何もできなくなっているゼシカに、俺は言葉を続けた。「ゼシカのこんな卑猥な姿、サーベルト兄さんは…知ってるのかな?」「…あ…あああッ…はああ…ん…ああ…」「犬みたいな格好で後ろから貫かれて…、とろけそうな顔で、淫らに喘ぐ姿を…」「あ…うあ…あああ…ッ」「知るわけない。俺しか知らないゼシカ…。サーベルト兄さんは、」「あ…うあ…あああッ…んはあ…ッああああ」「こんな事…お前にしないだろ……っ…」「───ひあッ…ぅあ……あああああッ──」今まで中で一番強く突き上げた刹那、俺を咥えたままの肉壁が痙攣し、ゼシカは短い悲鳴と共にそのまま床へ崩れていった。 ◇◆◇───なんて事をしてしまったんだろう。これと似た類の後悔を、俺はあと何回繰り返せば気が済むのだろう。恋人同士の情事と呼ぶにはあまりにも甘みがない激しい行為でゼシカが絶頂を迎え気絶したあと、暫く放心したかのようにその場に立ち尽くしていた。そして霧がかかったようになっていた思考が徐々に晴れていきようやくまともな感覚が戻ってきた。汗と涙で顔をぐちゃぐちゃにしたゼシカが足元に横たわり、その秘部から俺とゼシカのものが混じった白濁色の液体が零れカーペットを汚している。『ククールがこんな風に優しいと、兄さんの事を思い出しちゃう。 今日のククール、兄さんみたいで…ちょっと、嬉しい…かも』ゼシカのその言葉を聞いた瞬間頭にカッと血が昇り、我を忘れてしまった。その直前まで頬を染め照れくさそうな初々しい笑みを浮かべていた少女を、一瞬にして苦痛に顔を歪めさせ悲しみに瞳の色を濁らせた。ゼシカに、ゼシカの兄貴の影を重ねられるなんて冗談じゃない。愛しげに細められた瞳の中に映るのは俺だけであって欲しい。少なくても俺の腕の中にいる時は、俺と時を共にしている時は、俺の事だけで頭の中をいっぱいにして欲しい。ゼシカの中に他の男を入れる余裕なんてなくさせたかった。…そうだ、これは嫉妬だ。ゼシカは俺を通して兄の姿を見ているのか、俺と官能的な行為に耽っている最中に俺以外の男を思い浮かべるのか。そう思うと耐えられなかった。ゼシカの肢体を撫で回し舌を這わし隅々まで愛撫しているのは、他の誰でもないこの俺だ。ゼシカに全身が震えるほどの快感を与えているのはこの俺だ。思い知らせたやりたかった、ゼシカに。以前ゼシカに自分ばかり喘いでしまうのが恥ずかしい、ククールばかり余裕あってずるいと言われたことがある。何もできずただ俺に身を任せぎこちなく応えるだけの身体を、俺の手によってじわじわと追い詰められ酔わせ溺れさせられると彼女は言った。違うよ、ゼシカ。お前は何も分かっていない。「これっぽっちも余裕なんてねえんだ…」意識のない彼女の額にそっと口付けを落とす。溺れているのは俺のほうなんだ。だから…。「あんま俺を妬かせんじゃねえよ」今更こんな風に耳元で甘く囁いてみせて、バカみたいだ俺。“俺に抱かれている時に他の男の話をしたのが悪い。”“俺と兄さんを重ねたのが悪い”そうやってゼシカに責任を押し付け、逃げ道を作ろうとしている。嫉妬に駆られ己のドス黒い感情のままに欲望をぶつけ、傷つけてしまった。──ごめんな、ゼシカ。せめてゼシカが目覚めた時に傍にいるのは彼女の全てを優しく包み込める俺でいたい。傷つけてしまった以上に大切にしてやりたい。だからゼシカ、俺を許さないでくれ。◇◆◇